TSUKIYAMA SHOTA
Optical double star
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TSUKIYAMA SHOTA
Optical double star
今作は超望遠レンズで撮影されたガラス窓の写真上に2つの星を配置することで構成されている。2つの星のモチーフとなっているのは「見かけ二重星」と呼ばれる星のことで、距離の大きく異なる2つの星がたまたま視線方向が近いために接近して見え肉眼では1つの星として認識しているが望遠鏡などの光学技術によって観測すると2つの星であると確認できるという。
超望遠レンズで撮影されたガラス窓もまた、レンズを通すことで肉眼では確認できない反射色やスケールを獲得したことによって現れたイメージである。この2つの共通点として肉眼とは異なる認識があり、互いの要素を組み合わせることによって光学技術の発展により獲得したイメージの可視化を試みている。
profile
築山礁太
写真家。1997年東京生まれ。2019年日本写真芸術専門学校卒業。
見ることへの関心から、道具(カメラ)によって新たに獲得できた視覚や自身の置かれる役割、知識、身体性などによって獲得する視覚について、平面や立体を扱いながら写真作品として展開している。
近年は狙撃と撮影の親和性をもとに、狙撃手と観測手が目標に対して行う観測、偵察、リサーチや戦術、偽装工作、カムフラージュなどの所作を撮影前後の過程で取り入れることにより、新たな視覚イメージの獲得を試みた作品制作をしている。
主な展覧会として、ENCOUNTERS (ANB TOKYO,東京,2020)、constellation #02 (rin art association, 高崎,2021)、P.O.N.D (PARCO MUSEUM TOKYO,東京,2021) 、EENT (POST-FAKE projects,東京,2023)、ATAMI ART GRANT 2023 (ATAMIX,熱海,2023)、New Anxiety (N/A & FF Seoul,ソウル,2025)がある。