MATSUI YUU (SEKIKAWA TAKUYA)
「生き物が腐敗するときに放つ燐光は、妖精がつくる火花だといわれていた」という
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MATSUI YUU (SEKIKAWA TAKUYA)
「生き物が腐敗するときに放つ燐光は、妖精がつくる火花だといわれていた」という
有楽町のビル群が解体されはじめ、この街は変わりつつあります。本作で松井は、有楽町の神話を作りたいと考えました。神話には幻獣や妖精が登場します。例えばシャーマンの幻獣への化身は、自然と対峙する人類にとって動物の存在は人々の統率に不可欠なものでした。松井は、その神話にパンダと白鳥という2つの動物を登場させます。パンダは生態の多くは未解明ながら、彼らの謎な行動を私たちは愛らしく思います。また皇居のお堀にもいる白鳥は、渡り鳥ですが美しい姿から多くの神話に登場します。
「私は彼らを有楽町の妖精にしたい。超自然的な強い力を持ち、時として人間を助け、或いはいたずらをする。その時、私たちの愛が彼らを動かすだろう。私たちは有楽町の街を愛する必要がある。この街のどんな些細な断片でも良い。きっと多くの人々が持っているはずだ。新しい街はそこに行き交う人々がつくる。私たちは有楽町の妖精たちに、愛されなくてはならない。」
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松井祐生(関川卓哉)
東京都出身。駒澤大学法学部を卒業後、2016年写真新世紀優秀賞受賞を機に独学で映像/写真/ペインティング/3D制作を始める。自身に幼少期のトラウマによる重度の強迫性障がいがあり、そういった精神疾患を有する背景から「パンダへのシンパシーと変身願望」「ウイルス/スマホ/フレーム」「ヴァンダリズムとしての写真/再生装置としての写真」などをテーマとし制作している。尚、2022年より、「松井祐生(関川卓哉)」として活動。関川卓哉は高校の同級生だが、互いに攻殻機動隊における「タチコマ」に近い感覚(お互いの脳がクラウドを共有し、知識と経験を同期できる感覚)と気づき、時として共同で制作をしている。